失語症は、脳梗塞や脳外傷などにより言語中枢が損傷されて起こる障害です。物事を考える機能は保たれているものの、考えを「言葉」の形にすることができず、「話す」「話を聞いて理解する」「読む」「書く」など言葉にかかわる機能が失われ、周囲とのコミュニケーションをとることが困難な状態です。
障害者総合支援法(H25)において「意思疎通支援を行う者の養成又は派遣する事業を必須事業」とされ、その多くは地域生活支援事業として実施されていますが、事業の対象は「聴覚、言語機能、音声機能その他の障害のため(中略)日常生活を営むのに支障がある障害者等」と規定され、手話通訳者や盲ろう者向け通訳・介助員の派遣事業といった、その多くが聴覚障害者向けとして取り組まれてきました。
3年毎の見直しの中で、障害者の地域生活支援の強化や、個々のニーズに合わせた支援の重要性がより強調されてきたことにより、その範囲が広がり、失語症患者が必要とするリハビリテーションや支援サービスを提供するための基盤が整備されつつあります。
現在道や札幌市では、失語症者向け意思疎通支援者の育成を北海道言語聴覚士会(道士会)に委託しています。道士会はこのほか、失語症の住民向け啓発にも取り組んでいます。
今回の例会では、失語症の基本的な知識、失語症者とのコミュニケーションの実際と共に、失語症者に係わる様々な課題について理解を深める機会とします。
- テーマ:失語症とは? ~失語症の理解を深め正しい支援方法を学ぼう~
- 講 師:北海道言語聴覚士会常任理事 早川 琢さん(勤医協札幌西区病院)
- 日 時:2月20日(木) 18:30~
- 会 場:西区民センター 3階 大ホール
- 申込み:不要・直接来場下さい
- 問合せ:西区在宅ケア連絡会 info@zaitaku-care.info